メンタルトレーニングの現場から最新情報

メンタル不調者がすくない組織のt特徴とは。

 様々な企業の経営者にお会いする機会が多いのですが、ときどき「弊社

には、休職者がいないんですよ」とおっしゃる経営者がおられます。

 

 経験上、メンタル休職者がいない企業と言うのは、2種類あることがわ

かっています。一つ目は、就業規則を厳しくして、自主退職していくよう

な仕組みになっている企業。

 

 こうなると、確かに休職者はいなくなりますね(笑)。でも、今後将来

的には、政府は企業にメンタル障害者の雇用義務を求める法律を作ってい

く流れになっているので、こうなるとこうした企業はある意味、ブラック

企業のような印象を社会に与える可能性があるかもしれません。

 

 で、2つ目ですが、それはその企業自体が休職者がでにくい組織になって

いる企業です。さてそこで思いますよね。それは一体どういう特徴を持っ

た企業なのか、と。

 

 実は、すでにメンタル不調者がでにくい組織とは、経営者が無自覚であ

る場合が多いのです。昔からそうしているので、きづいていらっしゃらない

ケースが多いのです。どういう特徴があるかを一言でと言うと、それは・

・・・・、

 

「”扁桃体”が興奮しにくい人間関係がある組織」ということです。

 

 扁桃体とは、脳内にある”情動の発電装置”と言われる脳の部位です。

相手の表情や声、または身振り手振りなどの非言語信号で、本人の意志と

は無関係に勝手に興奮するそいう特徴を持った部位です。わかりやすく

言うと、相手がしゃべった言葉の内容よりも、その人が持つピリピリと

した雰囲気に勝手に興奮する部位、ということです。

 

 ここまで書くとなんとなくイメージしていただけるかもしれません。

そうです。ピリピリとした雰囲気が飛び交っている組織は、メンタル不

調者が非常に発生しやいのです。逆に、ほんわか、あったかい雰囲気が

漂っている組織はメンタル不調者が少ないのです。これは、脳科学的に

関連性が明らかなのです。

 

 で、メンタル不調者が少ないと言っている経営者にいろいろお伺いし

ているとその組織はこんな特徴があります。例えばこんな特徴です。

 

・終身雇用をしている組織。

・年功序列が守られている組織

・助け合う人間関係がある組織

・気持ちを受け止めてくれる上司がいる組織

 

ある意味、家族的な雰囲気がある組織です。

 

 古い良き時代の日本的経営をしている企業がそれなのですね。こう

いう経営者は、昔からそうしているのでご本人自身はきづいていらっ

しゃらないケースがほとんどです。

 

 こう書くと、たぶん多くの方々は疑問に思うかもしれません。「今

更、そんな組織は作れない」と。そうです。多くの日本企業は、’90

年代に入ってから、成果主義導入、終身雇用の廃止、年功序列の廃止、

リストラ、家族主義ではなく個人主義、という方向にぐっと舵を切り

ました。ある意味、人のことまでかまってられない、と言う風になっ

てしまったのです。

 

 ピリピリとげとげした人、人に対して無関心、そんな冷たい雰囲気

を持つ人が大量に生産されたのですね。これが扁桃体が興奮する原因

です。扁桃体発火組織になったのです。

 

 アメリカではこういう組織でも、いいのかもしれません。でも、日

本人はアメリカ人に比べて、遺伝子的に不安気質遺伝子を持つ人が圧

倒的に多く、非常に不安になりやすく扁桃体が興奮しやすいのですね。

 

 不安気質遺伝子を持つ人をうまく使いこなすには、絶対的な安全安

心感を与えることなのです。なぜなら、こういう日本人気質は昔から

同じですが、かつてはこういう人々を家族主義で安心感を与えうまく

動かし、日本の製造業は世界一の品質と強さを誇っていたのです。

 

でも、今更、組織を作り替えるというのは大変かもしれませんね。

 

 だとしたらここで、教育が必要になるのだと思います。

扁桃体が安心する人間関係教育です。

 

 そして、本人自身も自分自身の扁桃体が興奮した時に、自分自身で

それを鎮めることができるセルフケアテクニックを身に着けるための

教育、です。

 

 扁桃体とは、本人の意志に無関係に勝手に興奮する脳の部位なので

す。左脳的にコントロールすることはできなのです。ましてや薬でコ

ントロールすることは不可能です。

 

扁桃体を上手に鎮静化するような人間関係を育成していること。そし

て自分自身が、扁桃体を鎮静化する方法を身に着けている事。自分で

出来なければ、プロに頼むこと。

 

これがメンタル不調を減らす方法なのですね。

 

 扁桃体の記憶に大きな影響を与えている、記憶イメージの書き換えを

行うと慢性ストレスは消え、自動的にセロトニン、ドーパミンなどの快

感物質を自分で出せるようになり、私たちは笑顔で囲まれて生きていた

という記憶を持てるようになって、そのことで身体ストレス感覚は消え、

うつストレス、生きにくさなどの問題が消えていくのです。

 

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2013/11/30

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