メンタルトレーニングの現場から最新情報

うつを減らすヘルシーカンパニーを作るための、あるひとつの重要なポイントは。

 いろいろな企業を訪問していると、よくこういう質問をいただきま

す。「うつを出さない組織にするにはどうしたらいいのでしょうか」。

 

 その時に、私はよくこういうことをお話しします。

 

「ヘルシーカンパニーを作りましょう」と。

 

 これはどういうことかについてお話ししましょう。

 

 実は、ヘルシーカンパニーというのは私の脳科学メンタルセラピー

の師匠である、筑波大学名誉教授・宗像恒次博士が、1994年に翻訳し

た本のタイトルです。この本は、ロバート・ローゼンと言う学者が書

いた本を翻訳したもので、ヘルシーカンパニーとは、会社の業績向上

と個人の健康増進を測ろうとするアプローチのことなのです。

 

 実は、このヘルシーカンパニーという言葉は、知っている方は知っ

ていると思いますが、いったいどうやってこれを実現したらよいのか、

ということは実はあまりよく知られていないことが多いのです。

 

 実は、脳科学メンタルトレーニングの基礎となるSATイメージ療

法を作り出した宗像博士は、次のように定義しております。

 

「社員個人のエネルギーを自己表現的に用いられるとき、どのような

ストレスが伴なおうとも、仕事のモラルや心身の健康増進、自己成長、

業績向上をもたらし、不健康にはならない」

 

「それが自己抑圧的に用いられるとき、ストレス疲弊が起こり、心身

の不調が生まれる」

 

うつやメンタルヘルス不調とは、宗像博士が開発したストレス診断テ

ストの一つである、自己抑制型行動特性尺度という、自分の本音の感

情を抑圧する度合いを見る尺度が、15点以上取るとき、ほぼ間違いな

く引き起こされることがわかっております。

 

逆に、この診断テストの得点が6点以下に維持されるとき、メンタルヘ

ルスの再発は防止できることもわかっているのです。6点以下であると

は、自分自身を抑圧しないで、自己表現ができることを表します。

 

さて、では「自己表現する人々」を作るにはどうしたらいいのでしょ

うか。

 

 これは2つの方法があります。

 

一つ目は、リーダーシップの視点からの方法です。

 

 部下自身が楽しいと思える仕事をさせるということ、そして誰に貢献

しているのかとはっきり感じさせる仕事をさせること。これはある意味、

部下の適性を見抜き、そしてその力を社会貢貢献型のビジネスに生かす、

と言うことだと思います。別の言い方をすれば、社会貢献型の仕事をす

る中でその人にあった仕事をさせるということ。

 

 メンタルダウンしやすい組織とは、この仕事が何に貢献しているのか

がわからないとか、または社員の好き嫌い関係なく、人に仕事を合わせ

るのではなく、仕事に人を合わせます。また、金儲けばかりを追っかけ

ているので、それをやる意味がよくわからないなど、どうしても働くこ

とが非人間的になりやすいのですね。

 

 皆が楽しくない仕事をしている組織は、表情が険しく、その分だけ扁

桃体が興奮しやすいのです。

扁桃体がストレスで興奮するということはだいぶ知れ渡ってきているよ

うですが、扁桃体が何に反応するのかは、まだほとんどの方々に知られ

てないと思います。

 

 扁桃体は、顔表情に反応するのです。

顔表情が柔和な組織が、メンタルヘルス不調が起きにくいのです。

 

 そして権威主義的な上下関係があると、感情表現型の組織ではなく、

感情を誰も言わない抑圧的な組織になるのです。

 

 人に仕事を合わせると、部下は非常に活発で発言が多くなります。仕

事が楽しくなるのですね。

 

二つ目は、働く部下が、仕事を通して自分を表現すると決めること、そ

して感情表現をすること、です。

 

 多くの方々は、仕事を通して自己表現するのではなく、あきらめてい

ます。完全にあきらめていればまだ開き直れるのですが、あきらめ方が

中途半端だと、悲しさ、無力感、不安、怒り、などの感情が生まれるの

ですね。

 

 そしてその感情を誰にも言わず、我慢するので、メンタルヘルス不調

に陥るのです。

 

 仕事を通して自己表現すると、自分ならではのその仕事をやる意味が

見えてきます。自分を表現することは気持ちいいものです。そしてその

組織での自分の存在意義が感じられるのですね。

 

 社員の個人のエネルギーを自己表現的に用いる時、社員の健康増進、

自己成長、をもたらすのですね。

 

 そしてそのような組織は、皆が自分を発揮しているので笑顔でなため、

皆の扁桃体が発火しないのです。

 

 扁桃体お興奮を止めること。これが服所k支援であり、メンタル予防

のカギを握っているのです。

 扁桃体の記憶に大きな影響を与えている、記憶イメージの書き換えを

 

行うと慢性ストレスは消え、自動的にセロトニン、ドーパミンなどの快感

物質を自分で出せるようになり、私たちは笑顔で囲まれて生きていた

という記憶を持てるようになって、そのことで身体ストレス感覚は消え、

うつストレス、生きにくさなどの問題が消えていくのです。

2013/12/16

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