メンタルトレーニングの現場から最新情報

企業メンタルご担当者様向け情報「3種類のカウンセリングを区別できると、メンタル対策はうまくいく」

 現在、カウンセラーの地位は企業のメンタル対策の中で、あまり高いとは言えません。「ああ、カウンセラーね。今いますから」みたいに軽い感じて言われてしまうことが多いものです。

 私はこれは、カウンセリングというものが何をするものなのかが、よく知られていないせいではないかと思っています。そして、よく知られていないので、全部がいっしょくたになって似たような評価を受けていると思います。

 そこで今日は、カウンセリングにもは3種類あることを皆様に解説して、御社にはどのカウンセラーが適しているのか、と判断していただく目安にしていただければと思います。

 前置きとしまして、カウンセリングという定義は明確になってはおりません。弊社なりの分類の仕方をご紹介します。

 1種類目

 →これは「傾聴する」傾聴するカウンセリングです。多くの方々は、カウンセリングというと、傾聴すること、だと思っておられると思います。そして、多くに企業の中に存在するカウンセラーという方々も、傾聴をすることを行うカウンセラーは非常に多く存在すると思います。

 弊社でも、’90年代の初めのころは傾聴をベースとしたカウンセリングを行っていました。「いました」と過去形で書くのはなぜかというと、いまはやっていないからです。

 もちろん傾聴はしますが、それをメインとはしておりません。理由は後で述べます。

 傾聴カウンセリングの良さは、クライアントと信頼関係を築けることです。企業の中でのメンタル不調者は、必ずしも自分自身の課題を解決したいという意欲が高い人ばかりではないのが現状です。

 その時に傾聴カウンセリングしてあげると、話しては安心して問題解決意欲が高まってきます。

しかし一方では、これは多くの企業メンタルご担当者様が感じておられると思いますが、メンタル不調が傾聴カウンセリングで解決したでしょうか。

 弊社も’90年段の初めはやっていたのでわかりますが、話を聴いてあげているときは良いのですが、終わるとまた同じ問題で悩むのです。いくら聞いてあげても、また悩むのです。

 本来、傾聴カウンセリングとは1940年代に米国の心理学者ロジャースが開発したものですが、ロジャースはクライアントに対して、100回くらいの傾聴カウンセリングを行っています。

 そのくらい行えば効果が出るかもしれません。しかし、現在企業でメンタルヘルスの現場でこれはまず無理でしょう。1回30分くらい話を聴いて、しかも一人につき、1,2回実施がいいところではないでしょうか。

 コストパフォーマンスをきっちり評価するならば、傾聴カウンセリングはメンタル不調を解決しようとするときには、あまり適していない、というのが弊社が経験的に悟ったことです。

 だから今は弊社では,お客様から特別に希望された場合を除き行っていないのです。

 でも、自分事の問題として受け止めたくないクライアントの見方になって、元気づけてあげるには良い方法です。こういうメンタル不調者が多い企業には、一定の役割があると思います。

 2種類目

 「気づき」を与えることができるカウンセリングです。これは論理療法とか、認知行動療法などが該当します。

 弊社も’90年代中盤頃、よく認知行動療法を行っていました。考え方のゆがみや、思考のくせに気づかせてあげるので、「はっとして」すこし心が軽くなります。

  人は、ハマって見えなくなっているということがありますからね。でも、これも、弊社の経験的に言うと、メンタル不調を根本から改善させることはなかなか難しいのではないかと思っています。

 なぜなら、メンタル不調とは、「頭でわかっていても、どうにもできない」という、感情の問題があるからです。感情が自分自身では思い通りにコントロールできないという問題がメンタル不調を作るのですね。

 認知行動療法は、弊社の経験で行くと、メンタル不調ががごく軽い方に思考のクセに気づかせるということはできますが、そもそもメンタル不調の方とは夜が眠れないとか、頭がボーっとしているとか、感情が噴出してきて止まらないという人が多く、そういう人々に思考で分析させても、頭がそもそも働かないのです。弊社の経験的には難しかったです。

 感情の噴出が止まらないと思考による分析はできないのですね。しかし、感情の乱れが収まった人に対しては、分析的な認知行動療法のアプローチは、自分を振り返る効果はあると思います。

3種類目

 行動変容に導くことができるカウンセリングです。行動変容とは、問題解決を意味します。行動変容とは、考え方が変わり、その結果、行動が変わることを言います。

  では考え方はどうしたら変わるのでしょうか。それは、「感じ方(感情)」が収まると考え方は変わるのです。感じ方を変えるには脳内の感情の発電装置である、扁桃体の感受性に働きかけてここの興奮を鎮める必要があります。

 それを行っているのが、弊社が実践している脳科学メンタルトレーニングというもので、厚労省のこころの耳では数ある心理療法の中で、唯一メンタルヘルスカウンセリングを行う「ヘルスカウンセラー」と言う名称で紹介されているカウンセリングです。

 以上のように、一口にカウンセリングと言っても、様々なアプローチ法があります。これらのものがいっしょくたになって、カウンセリングという名称で言われているのです。

 御社に現在導入されているカウンセリングはどの種類のものでしょうか。そしてそれは御社のニーズに合っているものでしょうか。

 メンタルのことはよくわからないと言って、産業医やカウンセラー,EAPに丸投げしてしまうと、効果が出ているのかどうかがわからなくなってしまうかもしれません。

 効果が出るメンタル対策尾のためには、ぜひとも会社や人事が積極的にリーダーシップをとって、カウンセラーの選択と使い分けを進めていくこちが大事ではないかと思います。

 行動変容カウンセリング、ラインケア、セルフケア教育、またはヘルスカウンセラー育成教育、に関心持っていただける方は、以下からお問い合わせください。既存のメンタル対策と組み合わせ、再発0%の上場企業のような結果をあなたの会社で出すことは可能です。

*こちらのお問合わせフォームからどうぞ。

2016/04/11

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